『家庭の事情:馬ッ鹿じゃなかろうかの巻』

一遍が1時間足らずってのは使い勝手が良い。全編放送してもらえんかなぁ。 入居者には内容よりも勢いとテンポ重視。話題の発展性も期待できる。 *[喜劇] 1954年/48分/モノクロ/【goo映画(解説あらすじ+キャストスタッフ】 >

< 結婚したいのにお金のない若いカップルの悪戦苦闘を描く。 建築会社の社員・戸仁居君は社内の春子さんと恋愛中。結婚を望む彼女のために家探しに必死になる戸仁居君は、ひょんなことからマラソン大会に出場、賞品として家を手に入れるが、その家に大きな問題が。 >
< 三木鮎郎原作のドタバタ喜劇「家庭の事情」シリーズの第1弾。 当時、これで“ドタバタ”だったのなら、今のなんて騒々しくて目まぐるしくて、ポカーンとしているうちに終わってしまいそうだな。 -【これのどこがええねん!:<トニー谷の家庭の事情シリーズ>】 --《その筋は、まさに恐ろしいまでにあって無いような内容》 --《“ばっかじゃなかろかの巻”(1954年3月)は、家の真ん中を線路が敷いてあって、その上を汽車が走る、という超めちゃくちゃな映画。後、悪者をおっかけていたら、マラソンで優勝してしまうという(チャップリンのぱくりかな?)エピソード以外は、ちょっと強引で辛いが、とにかく台所と茶の間の間をいったり来たりする汽車、という、サルバドール・ダリもまっさおなシーンに惚れ込む西村なのであった・・・そのインパクトは強烈。》 --《ちなみに、映像の不鮮明さは4作中最もひどく、音もBGMは後で付け足したかも?の妙な分離具合だ、今にも止まりそうな映画(笑)。》確かに画質良好とはいえないが、鑑賞には堪えうると思うがなぁ。明暗のメリハリがあるから見易いのかな。にしても、他の三作は、これより映りが良いってことか。観たいな。 --《植木等のクレイジー・シリーズは、間違いなくこれらの映画に対するオマージュである、と言いきってもいいほどの、そっくり度である。同時代の世相をエピソードに取り入れながら、せちがない貧乏生活や悲哀のサラリーマンなどを描き、スーパーマン的に現れる超いいかげんなヒーローという設定やその行動・・・等など、この映画からの影響は多大であると思うんですが、どうでしょ?》 -私見 --フェードアウトで時間経過も説明も有無を言わさずすっ飛ばすのは、映画というよりテレビのコント番組っぽい。(こっちが先駆けなんだろうけど) --「誘拐されたのにどうやって帰ってきたの?」「なんでそんなにすぐ電車の運転手になれんの?」とか不粋な疑問は持っちゃイケマセン。 --きっかり真っ二つになった家に感動してしまった。部屋剥き出し。「壁くらい作ってやれよ」「人目を気にするなら戸くらい閉めろよ」とか思っちゃってもイケマセン。 --何気にイヤな奴の元同僚兼恋のライバルが、実は要所要所で二人に貢献してたりもする。 --話の内容を現実に摺り寄せて考えたら、とてつもなく重たい映画にもなるはずなのに、完全に分離して観られるのは、技なんだろうなぁ。 --今、「ジャスト待ってモーメント」が、自分限定で流行っている。
-[「トニー谷」という芸名がついた理由] --昭和23年、大谷正太郎(本名)が東宝の渉外部で働いていた時、劇場に出演していた外人連中が、大谷の事を、本名の「オータニ」とは呼ばず、親しみをこめて「トニー」と呼んでいた。のちに芸人となった大谷は、芸名を決める際に、外人連中から呼ばれていた「トニー」という名前と、トニーと呼ばれる由来になった「谷」をくっつけ「トニー谷」と名乗るようになった。 -【これのどこがええねん!:<トニー谷ざんす>】 --トニー谷:漫画「おそ松くん」“イヤミ”のモデルらしいざんす。 --トニー谷のそろばん:“あきれたぼういず”の坊屋さぶろう氏のぱくりだったそうで、坊屋は怒ってたそうだ。