ふと気が向いて遊びに行く
庭に出たら水仙が咲いていて。
思いの他に良い香りだったので、数本切ってホームへ持って行くことにした。
生花をやっていた割には切花より地面から生えている方が好きなんだが、入居者に季節を感じてもらえれば免罪になるかなと思ったんだ。
後々の処理が面倒だろうし、枯れていくのを目の当たりにするのは良いもんじゃないだろうから、葉っぱは切らずに花だけにした。
あまり手数を増やすのは本意では無いので、ワーカーに予め謝ってしまった。
香りが強い為、ワーカーへ聞いてから問題無さそうな3人に一本ずつだが配り、後は回し嗅ぎをしてもらえるように食堂に置いた。
入居者が自分の事を覚えてくれているので、ちょっとの間おしゃべりをしたりして。花瓶を出してきてくれる人もいて。
笑顔が見られて良かった。退室時は切なかった。
以前、絵葉書を送った入居者から、「ここに飾ってるのよ。いつも見ては貴方のこと思い出すの。私がここへ来た時にはお世話になった。顔が見られて嬉しい。何のおもてなしも出来ないけど、また来てね」と言ってもらった。
痴呆は軽いが寝ていることが多い人なのに、少しずつ体をずらして単座位になろうとしてくれたので押し留めた。また横になるのは一苦労だし、何かあっても退室してしまう自分には責任が取れないから。
ワーカーが、さっき言ったら「来てくれたんだ」と、とても喜んでいたよと知らせてくれた。反動でウツの波が来ないといいが。
友達みたいになれたら良いなと思う。職員じゃ無いって事で遠慮も生まれるかもしれないけど、別の楽しみになることが出来ると良いなと思う。