入居者さんに教わったこと

口が悪いわけでも性格が捻じ曲がってるわけでもなくて、不安の為に自分への攻撃を相手への攻撃にしてしまうSさん。

ちょっと離れた場所から話しかけてくれてるHさんに対し、「(あんた)どうかしてんだよ」と呟いた。
よく聴こえなかったながらも、ソコハカトナイ悪意は感じ取れたらしく、
「何ですって?」と気色ばんで聞き返すHさん。
そしたらすかさず、
Sさんの向かいに座っていたOさんが、「同県人だよ。って言ったのよ。」と言って私にウィンクをした。
釈然としない面持ちではありつつHさんは黙ってくれたので、そのまま話題の転換が出来た。

すげー。Oさん、すげー。

Oさんはこの他にも、
私が夜勤明けで起床介助や準備にバタバタしてる際、
「Kさん起きてきたよ。歯ブラシやコップ、水から上げてやんな」
(ミルトンに漬けてある)
とか、

焦げがこびり付いた五徳をタワシでゴシゴシやってる時、
「酢水に漬けとけばそんなに力を入れなくても落ちるわよ」
とか、

そりゃもう本当に助けていただいてるんです。
Oさんに認知症があってここに居ていただいててほんとに良かった。
って、ちょっと違うか。