どっちが介助者やら
《その1》
歩行不安定の為手引き介助が必須のSさん。
本人の慣れもあって、前面での両手引きをしてます。
私は手を握手しての手引きってのがコワイんで、なるべく両肘をそれぞれ下から支え、Sさんにはこちらの手首の上辺りや二の腕を掴んで頂くようにしてるんですけども。
今日も今日とてそうやって歩いてたんですよ。
そしたら、
「危ないよ!」と突然Sさんが。
間もなく、ドン。とぶつかったのは私。
フロアには途中途中に柱が立ってるんですね。一片が20cmくらいの太さの四角柱。
歩き疲れた独歩者がちょっと掴ったり、寄りかかったりするのに便利なんです。
それを失念してたんですな。
柱だったから良かったものの、他の入居者さんだったら大変な事になってました。
Sさんには抱きつかんばかりの感謝の意を表させていただきました。
普段は無感動で、「どうしたらよいかわからない」Sさんなんですが、優しいんですねとっても。
にしても、気をつけなくてはならない介助側が、被介助側に危険を教えて頂いちゃうってのはどうなの。
教訓:後方確認を怠るべからず。
《その2》
自立ばっちりで買い物にも自由に単独で出かける(個人的には何故ここに居るのかが理解不能)、Oさん。
食事のお手伝いをして下さってました。
Oさんが人参を切ってらっしゃる際、こちらは昆布を刻みつつ、「指、気を付けて下さいね」なんて声を掛けてたわけですが。
サクッっと爪を削いじゃったのは私。
幸い、流血沙汰には至らなかったので、何事もなかったかの如く作業を続けさせていただきました。
人に注意するんなら自分はもっと注意しとけよ。
他ワーカーさんには、「みんなが通る道だねぇ」と笑われてしまいましたとさ。
教訓:刃物を扱っている際は手元に注意。