バレンタインデー

自立ばっちりで買い物にも自由に単独で出かけるHさん(個人的には何故ここに居るのかが理解不能が、Merryの5粒入りチョコを買ってきて下さった。
「糖尿病の人居るからね、一番小さいのにしといたわ」との事。
チョコ
なんと自腹。Hさん太っ腹。

ワーカー達は内心「キャー[emoji:v-356]」なんだけど、厳重注意を要する方が居るわけでなし、「たまには良いよね」と一緒に楽しむ事に。

男性入居者は3名。
男性ワーカーは休みだった。残念だったねぇ。

甘いもの大好きな、介護度高めのNさん。
綺麗に包装されている状態では興味を示されなかったんだけど、ワーカーが説明しながら開封するや否やの一気食い。あっと言う間に空になさった。
素敵な笑顔。

食欲旺盛、職人張りの早食いで、食事の直後から次の食事を心待ちにされるAさん。
御自分で開封され、すぐさま完食…かと思いきや、手を付けません。
嬉しそうに矯めつ眇めつ眺めていらっしゃる。「食べるのが惜しい」んだとか。
それから5分後には空になっておりましたが。

賑やかしい団体行動は御趣味じゃないけど、他人の好意を無にはしない、一匹狼Tさん。
笑顔で受け取られ、「後で貰うよ」と居室へお持ち帰りに。
内臓がお強くない事もあってか、ワーカーの話によれば一粒ずつ召し上がったらしい。

夕食時にはノンアルコールビールが振舞われた。
正月以来のお酒なので、それぞれに御機嫌。
0.05%の表示を、「5%なんだな」と読んでいらしたのは御愛嬌。

食事中、いつにも増して賑やかな会話がなされている中、
いつも外から聞こえてくる言葉の中から“個人的ヒット”なキーワードを抽出し、それに拘るSさんが、『ビール』にスポットを当てた。
「ビール飲むんですか?」「私のビールが無いのよー」

○○するんですか? 私の○○が無いのよー
はSさんの定番なので、通常の対応(聞き流しとも言う)をしていたんだけど、

「私もビールを飲むのよー」
そして
「私はビールが飲みたいのよー」


・・・進化した。
申し訳ないけれど皆で大笑い。

更に、「私のビールは無いんですか?」と切実になってきたので、
隣に居たワーカーが「今日は男性だけの特別なんだ。それにもう酒屋さんが閉まってしまったので、明日買いに行ってきますね」と宥める。
「明日になればビールが飲めるんですか?ビールを飲むんです」
そ、そっか(^_^;) 飲みましょうね。

Sさんが、お酒を嗜まれるとは知らなかったし、嗜好の問題じゃないのかもしれないけど、刺激って大事よねぇ。と再認識したヒトコマでありました。